23、花粉の季節と腸内環境

23、花粉の季節と腸内環境

☆彡監修:神田麻帆☆彡
☆彡執筆・イラスト・コメント返信:水澤聖子☆彡

皆様こんにちは。

やっと暖かな陽気の日が増え、過ごしやすくなってきました。「今年は花粉の飛散量が例年に比べてとても多い」というニュースを連日耳にしますね。私はこれまで花粉症の症状はなかったのですが、今年は初めて目の痒みを感じるようになりました。それほど花粉が多いということなのでしょうか…。

今回は、花粉症と腸内環境について考えてみようと思います。

1、花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)とは

23、花粉の季節と腸内環境

花粉症は、様々な植物の花粉をアレルゲン(原因物質)として症状を引き起こす季節性の鼻炎で、国民の約3割もが罹患しているとされています。(※2008年(1 月~4月)の鼻アレルギーの全国疫学調査より)

症状の程度は人によりますが、主に鼻水・鼻づまり・くしゃみを3大症状とし、それに加え目の痒み等を引き起こすこともよく知られています。

花粉症はすでに書いたようにアレルギー反応なので、体の中に入った花粉に対抗する物質が産生されることで引き起こされます。

ところで、これは一般的な食事アレルギーも同じ仕組みで、体内に入ってきたアレルギー物質に免疫細胞が異常に反応することによって、喉の痒みや蕁麻疹、ひどい時には呼吸困難などに陥ります。

アレルギーと食事の関係は?

大人になるにつれて徐々に体制を獲得できる食品もあれば、反対に、食べているうちに耐用上限を超えてしまってある日突然アレルギー反応が出る食品もあります。

これは食品の種類によるものであり、そのため、離乳食では段階的に食べられる食品の種類を増やしていくことが進められるのです。

2、腸内環境との関係性

以前こちらの記事(https://private-cooking.net/2021/12/28/health-nutrition-11/)でも「アレルギーと腸内環境の関係性」について書かせていただいていますが、花粉症が増えた背景には、食生活の変化が関わっていると考えられます。

考えてみていただきたいのですが、高齢の方の中で花粉症の人は少ないように思いませんか?

ホリスティック栄養学の観点では、食生活の欧米化がアレルギー体質を引き起こす1つの要因になっていると考えられています。

昔ながらの食生活が欧米式に変化することによって、食物繊維や発酵食品の摂取量が減り、腸内環境が整いづらくなります。

※腸内環境について詳しくは以前に書いたこちらの記事で(https://private-cooking.net/2021/07/28/health-nutrition-6/

23、花粉の季節と腸内環境

欧米式の食事では、脂質が多く野菜が少なく、糖質が多いことが問題点として良く挙げられます。

免疫に関わる細胞は半数以上が腸内に存在していると言われるため、腸内が乱れていると免疫機能も正常に働きづらくなってしまうのです。

花粉症もアレルギー反応である以上同じように考えることができます。

3、腸内環境を整えるには

腸内環境については上に紹介した記事でも詳しく書いていますが、ここでもう一度、腸内環境を良くするポイントをまとめてみましょう。

①発酵食品を摂る(善玉菌を含む食品)

②食物繊維を積極的に摂る(善玉菌の栄養分となる食品)

③適度な運動と睡眠

④水分摂取

それでは順に見てみましょう。

①発酵食品を摂る

腸内環境は善玉菌と悪玉菌という2種類の菌の存在バランスによって決まります。

納豆や味噌、ヨーグルトや乳酸菌飲料といった発酵食品には善玉菌が含まれており、これらの食品を食べることで直接善玉菌を取り入れることができます。

23、花粉の季節と腸内環境

②食物繊維を摂る

ごぼう、アスパラ、バナナ等食物繊維が多いとされる食品は、腸内で善玉菌のエサとなります。食物繊維の多い食品を摂ることで、善玉菌を増やすことができます。

③適度な運動と睡眠

生活習慣を整えて、毎日の習慣として良い排便ができるようになれば、それももちろん良い腸内環境に繋がります。

特に女性では便秘に悩まされている人も多いですが、良く食べて体を動かす=腸を動かすことに繋がります。

また姿勢も大切で、腸を圧迫する背中〜腰にかけての猫背は便秘につながりやすくなるので、背筋に意識を向けてみることも効果的ですよ。

④水分摂取

そして最後に、必要だと分かっていてもなかなか満足に摂れない水分も、腸内環境のためにはもちろん大切な要素ですね。

 

4、まとめ

このように花粉症を含めアレルギーは、腸内環境を改善することで軽減することができる可能性があります。

しかし腸内環境はすぐに整うものではありません。ある程度中〜長期的に食事内容を整え、生活習慣を整えて、ゆっくり育てていかなければなりません。

それが食事療法の難しいところでもあるため、毎日取り入れられて習慣にできる簡単なことから初めてみるのをお勧めします。

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