12.冬到来!体の中から冷え性対策しましょう

冬到来!体の中から冷え性対策しましょう

☆彡監修:神田麻帆☆彡
☆彡執筆(2021年11月8日)・イラスト・コメント返信:水澤聖子☆彡

みなさまこんにちは!

今年は寒くなるのがとても早かったですね。一気に冷え込み、かぜを引いたという方も多かったのでは。

昨年はコロナが大流行したせいで、反対にインフルエンザの罹患率がかなり少なかったようです。集団免疫ができていないせいで、今年はインフルエンザが流行するとの予測が…。毎年のことですが気をつけましょうね!

 

いくつか前の記事で書かせていただいた「腸活」。食事によって腸内細菌の働きを元気にすることで免疫力が高まり、風邪などに罹患する確率が下がると言われています。

一言に腸活といっても、①外から善玉菌を取り入れる(ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌など!)②善玉菌の餌になるものを取り入れる(オリゴ糖や水溶性食物繊維など)といったように様々なアプローチがあります。

 

今日書かせていただく「冷え性対策」も免疫力を上げる方法の1つ。私自身も昔から冷え性なので、意識しているところです。ぜひ取り組んでくださいね。

 

冷えの自覚があるのは、女性では約6.5割も!

そもそも冷え性とは。専門外来を持つ病院もあるほど、たくさんのかたが抱えている悩みですよね。

冷え性とは、手先足先など末端の毛細血管への血流量が少なく、血管が収縮してしまい、手足が冷たい状態を指します。

寒くないのに手足が冷える、お風呂上がりなのにすぐに冷えてしまう、夏でも手足が冷たい、慢性的な下痢便秘。などの症状がある方は要注意と言えます。

私も冷えに対しては「気温が下がってくると手足が冷えても仕方ない」と考え、あまり重要視していませんでした。特に20代の女性では冷えを自覚している人は半数以上いるようなのですが、何も対策をせず放置している人が多いというデータもあるようです。

そもそもどうして冷えるのかですが、冷えの原因となるものは様々あります。

【冷えの原因】

①食生活の乱れ

②筋肉量や脂肪量の減少

③ストレス

④運動不足

⑤便秘

⑥自律神経の乱れ

⑦喫煙

など。

これらの重なり・長期化によって、体は冷えやすくなります。

食事との関係をみる

①・②に食事関連のことが出てくるように、冷え性と食事は意外に関連性があります。

①食生活の乱れ

*栄養バランス

栄養バランスの整った食事を摂ることが大切とこのblogで散々書かせていただいておりますが、そもそも必要栄養量に満たない食事は②の「筋肉量や脂肪量の減少」に繋がります。

*食事誘発性熱産生

食事を摂るとそれを消費する為にエネルギーを消費し、熱が発生します。これを「食事誘発性熱産生」といいますが、これによって食後に体が温まります。バランスの良い食事の場合、摂取カロリーの約10%が消費されます。

個々に見ると、たんぱく質30%・糖質7%・脂質4%。つまり糖質や脂質のみの食事はこの熱産生率が低いので、体の温まりも悪いのです。

*旬の食材

そして旬のもの。最近はハウス栽培などが盛んになり、年中食べられる野菜が増えてきました。

たとえば代表的な夏野菜のトマトやきゅうり・茄子などは水分量を多く含み体を冷やすため、夏の熱った体にはぴったりなのです。そして春~夏野菜の特徴として身が柔らかく生食できるものが多いので、加熱の必要がなく、冷たい状態で食べられてしまうんですね。

一方、冬野菜・根菜は粘質で硬く、食べる際に加熱を要するものが多いです。根菜類は同じサラダでも温野菜や焼きサラダにすると美味しそうなイメージが湧きませんか?

必然的に加熱処理をするので、体を温める料理になりやすいというわけです。そして糖質量も多いので、食べた後体の中でエネルギーに変換しやすいというメリットもあります。

「季節の料理や食材が美味しい理由」という記事でも同じようなことを書かせていただきましたが、まさに冬の冷えを緩和する食事というのは、その時期にあった旬の食材を摂るということだと思っています。

 

②筋肉量や脂肪量の減少

これは特に女性に多いですね。そもそも筋肉や脂肪がつきにくいという生物学上の問題もありますが。

筋肉は熱産生をする力が大きかったりポンプの役割で血を巡らせる働きがあり、脂肪は体温保持に必要なため、この筋肉量と脂肪量の少な目な女性は冷え性に陥りやすいと言えます。

 

冷えを放置するとなぜダメなのか?

ただ手足が冷たいだけ、と考えがちですが、放置すると意外に体に良くない影響を及ぼします。

①血流が悪くなる

主に末端の血管が収縮することにより、全体の血流が悪くなります。老廃物などは血流に乗って運ばれますから、血流が悪くなるということは老廃物が体の中に溜まりやすい状態となります。

むくみや肩凝りなどに悩まされている方は、こういった老廃物が溜まっている可能性もありますね。

②内臓の働きの低下

全身の血の巡りが悪くなるということは、内臓へ届けられる血流も減り、その結果内臓が冷えてしまいます。

これによって下痢や便秘を引き起こしたり、体のだるさに繋がったりします。

 

冷え性改善!

冷え性の改善のために必要な行動は、運動や食生活改善など様々あります。

ここでは食事で改善できることを考えてみましょう。

ポイントは3つあります。

①糖質・脂質・タンパク質の揃った食事をする

②体を温める食材を選ぶ

③生食→加熱調理に変える

①糖質・脂質・タンパク質の揃った食事をする

最初の項でも書いたように、まずはあなたの体にとって必要な量をきっちり食べることです。体脂肪量や筋肉量が落ちてしまっては体を温める事はできず、熱が逃げてしまいます。

そして、食事によって作り出される熱(食事誘発性熱産生)にも少し目を向け、糖質だけ・タンパク質だけではなくバランスを整えることで、体の中で熱を産生しやすくなります。

 

②体を温める食材を選ぶ

冬到来!体の中から冷え性対策しましょう

野菜選びに迷った時は、以下のように考えてみてください。

・夏が旬の野菜<冬が旬の野菜

・土の上にできるもの<土の下にできるもの(根菜)

水分量が比較的少なく加熱調理を必要とするものは、体を冷やさない食材であることが多いです。

そのほかにも、

・ねぎ、ニンニク、玉ねぎ(アリシン)

・唐辛子(カプサイシン)

・しょうが(ショウガオール)

・ココア、チョコレート、緑茶(テオブロミン)

※( )は含まれる成分名

などの食材は、血管拡張作用や血行促進作用があります。なんとなく、食べた後に体がポカポカするのが想像できますよね。

 

③生食→加熱調理に変える

加熱調理といってもその方法は様々。

蒸す、炊く、炒める、焼く、揚げる、煮る。どんな方法でも良いので、②の食材選びに加えてこのような加熱調理を選択することで、さらに体を内側から温められるような食事になりますね。

 

まとめ

冬到来!体の中から冷え性対策しましょう

いかがでしたでしょうか。

気温が低くなってきて冷えを感じやすくなる今の時期だからこそ、取り組んでいただきたい食事での改善。たかが冷えと放置していると、疲れが取れにくかったりします。

毎年のことだからと諦めず、少しずつ冷えにくい体を目指してみてください!

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