22、運動の効果

22、運動の効果

☆彡監修:神田麻帆☆彡
☆彡執筆・イラスト・コメント返信:水澤聖子☆彡

新年あけましておめでとうございます。

昨年、記事の連載をお読みいただいた皆様、ありがとうございました。本年もゆるりと更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、新年1記事目は運動をテーマにしました。お正月は実家でゴロゴロ、贅沢をたくさんしてなんだか太った予感。普段は仕事で動き回りエネルギー消費もしていますが、お正月はそれもなく運動不足。笑

運動はエネルギー消費はもちろんですが、それだけでなく他にも体に嬉しい効果があることをご存知ですか?

今日は、運動の強度と消費エネルギー量、運動の効果などについて書いていきたいと思います。

1、運動の種類

私たちが普段行っている運動は、大きく2つの種類に分けられます。

有酸素運動と無酸素運動といい、有酸素運動は聞いたことある方がほとんどでしょう。対して無酸素運動という言葉はあまり使われませんが、筋肉への負荷のかかり方と、筋肉が酸素を利用するかどうかで分類されます。

有酸素運動

比較的強度が低く、長時間継続的に行える運動を指します。筋肉が酸素を利用し、体脂肪を燃やして運動に必要なエネルギーを作るため、“有酸素運動“と言われます。体脂肪をエネルギー源とするため、減量を始め、血糖値や血圧などの改善への効果も期待できます。

ウォーキングジョギング、水泳、サイクリングなどが有酸素運動にあたります。

無酸素運動

無酸素運動は短時間に強度の高い負荷をかける運動です。酸素を使わずにエネルギーを作るため、“無酸素運動“と言われます。有酸素運動では体脂肪を利用するのに対して、無酸素運動では筋肉に蓄えられている糖を利用します。

短距離走や筋トレなど、その瞬間に力を必要とする運動が分類されます。

そのため、自分が痩せたいのか、筋肉をつけたいのかによって、どんな運動をするのかを適切に選択する必要があります。

22、運動の効果

2、エネルギー消費の仕組み

有酸素運動と無酸素運動の違いに書いたように、どんな運動をするかによって、筋肉でエネルギーが作られる機序は異なります。

脂肪酸やグルコース(糖)が分解されてできるアセチルCoAという物質と、酸素が合わさりエネルギーか作られます。様々な過程を経るため時間がかかりますが、継続的にエネルギーを得ることができます。

脂肪が使われ始めるのには時間がかかるため、「有酸素運動は20分以上行いましょう」などといった時間目安が言われるのです。

対して無酸素運動の際は、グルコースから直接エネルギーが作られます。そのためエネルギーが作られるスピードがとても速く、有酸素運動の時と比べて、瞬発力が必要な運動に向いていると言えます。

22、運動の効果

3、運動の強度と消費エネルギー量

せっかく運動をするなら、その運動によってどのくらいのエネルギーが消費されているか気になるところですよね。頑張って運動をしたのに全然消費できていない…となると頑張る気持ちも薄れてしまいます。

主な運動と時間と消費エネルギー量について見ていきたいと思います。

しかしここで注意するべきなのは、体重によって同じ運動をしても消費量が違うということ。そのため、運動の強度は「メッツ」という単位で表されます。

メッツ × 体重(kg) × 時間(H) = 消費エネルギー量(kcal)

例えば、ランニング(7メッツ) を50kgの人が2時間行ったとすると、

7 × 50 × 2 = 700 kcal

となります。

ランニングの7メッツを基準として、他の運動から日常生活までの強度を図にまとめてみました。

22、運動の効果

◆参考:厚生労働省 http://e-kennet.mhlw.go.jp/wp/wp-content/themes/targis_mhlw/pdf/mets.pdf

4、運動の嬉しい効果

運動をする目的としてはやはり痩せたい、筋肉量を増やしたい・維持したい、といった思いがみなさんあると思います。

しかし運動をすることはそういった効果だけでなく、ほかにも嬉しい副効果があります。

①運動で筋肉量が増えることによって

・基礎代謝が上がる

・体温が上がる

・姿勢の保持

・免疫が上がる

・水分が貯蔵される

・冷え性の改善

②コレステロール値の改善

・善玉(HDL)コレステロールが増える

・悪玉(LDL)コレステロールが減る

・中性脂肪(トリグリセリド TG)が減る

③血糖値の改善

・インスリンの働きが良くなる

・インスリン抵抗性の改善

④心肺機能の向上で

・疲れにくくなる

⑤精神面の安定

・ストレス解消

・セロトニン作用でイライラの解消、幸福感をもたらす

このように、目に見える筋肉量や姿勢の変化はもちろん、その筋肉量によって基礎代謝がアップしたり免疫量が上がったりします。また内臓系への影響も大きいため、生活習慣病に対する治療項目として運動指導などが含まれているのはそのためです。

5、おわりに

運動は習慣化するまでは億劫だったりしてなかなか大変ですが、今日書いたように嬉しい効果がたくさんあります。

「一年の計は元旦にあり」年始に決めたことは継続しやすいという意味のことわざです。新年新たな気持ちで、新しいことにチャレンジするチャンス!そして今年の干支の卯年は、飛躍することができるという言われのある年でもあります。

なかなか運動が続かない方も、今年こそは継続にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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