調理指導・商品開発の仕事を30年以上続けて思うこと|続けてきた仕事が次の仕事につながる
先日、海外ブランドの日本法人の方から商品開発に関するご相談をいただき、本社でミーティングさせていただく機会がありました。まだ未確定の部分はありますが、この出来事をきっかけに、自分がこれまで続けてきた仕事、そしてこれからの仕事について改めて考えることになりました。今回はそのことについて書いてみたいと思います。
プロフィールを整理して気づいた「30年以上」の積み重ね
今回、提出用のプロフィールを作成するために、これまでの経歴を改めて整理しました。
調理師専門学校での指導、料理教室、食品メーカーの商品開発、スーパー・百貨店・旅館・飲食店のメニュー開発や調理指導など、一つ一つ書き出していく中で、私は料理教育・商品開発・レシピ開発に30年以上関わってきたのだと、あらためて実感しました。
自分では、その時々の仕事に真剣に向き合い、目の前の課題に応えてきただけのつもりでした。けれど、こうして振り返ると、積み重ねてきた時間と経験が、今回のような新しいご縁につながっているのだと思います。
続けてきた仕事は、次の仕事を連れてくる。
今回の出来事は、それを静かに教えてくれました。
英語が必要だと、改めて感じたこと
今回のミーティング自体は日本語で行いました。
私は、ビジネスで十分に意思疎通ができるほどの英語力がまだありません。そのため、中途半端に話すよりは、まずは正確に内容を受け取ることを優先し、今回はあえて英語は一言も話しませんでした。
ただ、その場にいたからこそ、強く感じたことがあります。
それは、これからの仕事には、やはり英語が必要だということです。
料理や商品開発の世界は、食材、文化、価値観、マーケットも含めて、確実に世界とつながっています。海外企業や海外の食文化と関わる機会が増えるほど、自分の考えや仕事の内容を、必要な場面で英語でも伝えられる力、英語を共通言語としたコミュニケーション能力が大切になります。
そのため現在、マンツーマンで英語のレッスンを再開。まだこれからですが、自分の仕事や料理、商品開発について、きちんと英語で説明できるようになることを新たな目標にしています。
一人ではなく、チームで仕事をするということ
今回のご相談をきっかけに、もう一つ強く感じたことがあります。
それは、これからは、より大きな仕事ほど一人では完結しないということです。
私は現在も一人だけで仕事をしているわけではなく、アシスタント2名、さらに会計や相談役として支えてくださっている方が3名います。日々の仕事は、すでに多くの方の支えの上に成り立っています。
それでも今回のような案件を考えると、商品開発、栄養設計、原価計算、資料作成、調整業務、場合によっては翻訳や外部との連携など、さらに多くの力が必要になると感じました。
私はアメリカの栄養学の資格を持っていますが、だからこそなおさら、すべてを一人で抱えるのではなく、必要に応じて専門性を持つ方の力を借りながら、より良い形で仕事を進める体制づくりが大切だと思っています。
これからは、「一人の料理研究家」としてだけではなく、チームで価値を生み出せる仕事の形も、さらに育てていきたいと考えています。
研究家として、まず学ぶ
今回のご相談をきっかけに、チョコレートについて改めて勉強を始めました。
カカオの歴史、産地による個性、発酵→乾燥→焙煎→粉砕→摩砕→コンチング→テンパリング→成形、チョコレートができるまでの工程、そして世界のチョコレート文化。学び始めると、知らなかったことが次々と出てきて、とても刺激的です。
特にコンチング→テンパリングの過程はチョコレートの液体がピカピカ光り輝き、日本料理の美しさに匹敵します。私がチョコレートに魅了され、短期間に数冊の専門書を読み解けたのもこの美しさが共通点にあったからだったと感じました。
新しい知識を吸収することは、やはり楽しいものです。
料理研究家や商品開発の仕事は、単に料理を作ることだけでは成り立ちません。食材の背景、文化、科学、栄養、加工技術、使われ方まで含めて理解しようとする姿勢が、提案の深さや完成度につながっていくと思います。
だから私は、仕事の依頼を受けた時ほど、まず勉強します。表面的に形にするのではなく、背景から理解した上で開発に向き合いたいからです。
調理指導においても、その旅館・ホテルの歴史を理解し、そこで長く働く方々の想いを共有することを心掛けています。
これから目指したいこと
今回の経験を通して、改めて自分のこれからの目標も見えてきました。
- 商品開発・レシピ開発の仕事をさらに広げていくこと
- 英語を学び、海外ともより良い形で仕事ができるようになること
- 必要な場面で人の力を借りながら、チームで仕事ができる体制を構築すること
- 新しい食材や分野について、研究と勉強を続けること
料理の仕事は本当に奥が深く、学べば学ぶほど、まだ知らないことがあると気づかされます。だからこそ面白く、続ける価値があるのだと思います。
最後に
今回の出来事を通して、改めて感じたことがあります。
続けてきた仕事は、必ずどこかで誰かが見てくれていること。
勉強は、いくつになっても遅くないこと。
料理の仕事は、日本の中だけでなく、世界へとつながっていること。
これからも一つ一つの仕事を大切にしながら、研究と勉強を重ね、より良い形で社会に役立つ仕事へつなげていきたいと思います。
商品開発・レシピ開発・メニュー提案・調理指導のご相談を承っております。
食品メーカー様、飲食店様、宿泊施設様など、目的や現場条件に合わせたご提案が可能です。
新商品開発、既存商品の改良、メニュー開発、調理オペレーション改善など、お気軽にご相談ください。
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