AIを取り入れた食品の商品開発・レシピ開発の裏側

株式会社北斎の金箔しいたけ。特許申請中の技術で薄く削られたしいたけが、美しく並んでいる様子。

AIを取り入れた商品開発やレシピ開発

自身の経験と知識に加え、AIを活用した食品の商品開発やレシピ開発にも取り組んでいます。AIを用いることで、味の分析や試作の最適化をスピーディーに行い、クライアントが求める商品をより短期間で開発することが可能です。従来の手法と最新技術を融合させ、貴社の競争力を高める商品開発を実現します。

商品開発・レシピ開発の裏側 – ベンチマーク商品を再現するプロセス

食品開発の現場では、すでに市場にある「ベンチマーク商品」を参考にすることが一般的です。競争の激しい食品業界において、人気商品を分析し、自社の商品に活かすことはとても重要なプロセス。今回は、私が実際に行っているベンチマーク商品の再現プロセスについてご紹介します。

ベンチマーク商品の分析方法

まず、ベンチマーク商品を手に取ったときに最初に行うのは「原材料表示」のチェックです。日本の食品表示ルールでは、使用量の多い順に原材料が記載されるため、ここからおおよその配合バランスを推測できます。

しかし、分析が難しい場合もあります。特に、多くの食材が入り混じっている商品では、それぞれの要素を正確に分解することが難しくなります。また、その会社がどこのメーカーの調味料を使用しているのかわからないこともあり、これが味に大きな影響を与えるため、調味料に対する知識、今までの経験が問われる部分です。

次に、実際に味わいながら、風味や食感、後味などを細かく分析します。甘味、塩味、酸味、うま味、苦味のバランスを確認し、どのような調味料や製法が使われているのかを考察します。香りの特徴や舌触りの違いも重要なポイントです。

再現のプロセス

分析をもとに、試作を繰り返して味を再現していきます。例えば、和食のだしを活かした商品であれば、昆布や鰹節の種類を変えて微調整を行います。また、発酵食品を使った場合は、熟成期間や温度管理によって風味が変わるため、試行錯誤しながら最適なバランスを見つけます。

商品によっては、製造工程も味に大きく影響します。揚げ物なら衣の厚さや揚げ時間、焼き物なら火加減や焼き時間の違いが、最終的な味わいを大きく左右するため、細かく検証を行います。

成功のポイント

ベンチマーク商品の再現を成功させるには、以下のポイントが重要です。

  1. 原材料の特徴を深く理解する – 似た原材料でも、産地や製法の違いで味が変わります
  2. 調味料の配合バランスを調整する – わずかな違いが、全体の印象を左右します。
  3. 製造工程まで細かくチェックする – どんな温度・時間管理がされているかも分析が必要です。
  4. 試作を繰り返す – 一度で完璧な再現は難しく、細かな修正を積み重ねることが大切です。

貴社の食品開発をサポートします


食品開発において、ベンチマーク商品の分析と再現は重要な戦略の一つです。しかし、原材料の知識や味覚の経験、試作のノウハウがなければ、なかなかその商品の味には近づけません。

何よりも大事なのは、それがクライアントの会社で再現できるように提案することです。ベンチマークに挙げられるような人気企業(成〇石〇やセ〇ンイ〇〇ン)の商品は、どの会社でも真似できるわけではありません。そのため、クライアントが「このくらいならできるのでは?」と少し背伸びをしたくなるような提案をいくつか提示し、実現可能な範囲での最適なレシピを提案します。

さらに、試作や調整の段階だけでなく、アフターフォローまでしっかりとサポートすることが、クライアントが安心して商品開発を進められるよう、最後まで伴走しながら支援することを大切にしています。

私の経験とスキルを活かし、より本格的で、貴社独自の魅力を加えた商品開発をお手伝いします。もし、新しい商品開発や既存商品のブラッシュアップを検討されている場合は、ぜひご相談ください。

本日のアイキャッチ画像は

食のビッグイベント(フードケータリングショー)で見つけた革新的な食材

先日、情報収集のために訪れた食のビッグイベントで、株式会社北斎の「金箔しいたけ」に出会いました。特許申請中の薄削り技術を駆使し、まるで鰹節のように削られたしいたけは、そのまま食べても驚くほどの旨みがあります。和食の可能性をさらに広げる、非常に興味深い食材です。こうした新しい技術や食材の発見は、商品開発において大きなヒントとなり、とってもワクワクしてしまいました!

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