☆彡監修:神田麻帆☆彡
☆彡執筆者・コメント返信:水澤聖子☆彡
みなさまこんにちは。
お久しぶりの投稿となりました。
私事ですが、最近引っ越しをして家具を新調、少し珍しい三角形のダイニングテーブルを購入しました。
そのダイニングテーブルに合わせたくて、お気に入りのショップでテーブルランナーも購入。レモンの柄で、一気に夏を感じています。
お料理系のSNSをチェックしていても、初夏になるとレモンなどの柑橘果物、酢を使ったお料理が増えますよね。
私も普段から、旬の食材を使ったお料理やテーブルコーディネート、飾るお花なんかで上手く季節を感じられるように心がけています^^
さて本日も、前回の記事の続きをご説明していきます。
自分の適正量を知るための流れ、
適正体重を知る必要エネルギー量を知る適正なバランスを知る健康状態を考慮して調整する- 食事内容に落とし込む
のうち、最後の「5.食事内容に落とし込む」の内容です。
これまで3回の記事の中で、個々人に合わせたバランスが必要ですと書いてきました。
既製品には栄養成分表示があるから良いとして、家で作る食事には栄養成分表示はありませんよね。病院などでは厳格に食材重量や調味料の量を計り、1つ1つ栄養価計算をしているのですが、まさか家で毎食そんなことはできない…
ではどうすれば良いのか?
「食事を整える」ということを長く続けていくには、ほどほどの気の抜き方が大切だと感じています。
面倒だと思わずに長く続けるためには、ほどほどが大切。毎日「完璧なバランスにしなくちゃ」「あれを食べなきゃ」「これは食べちゃダメだ」などと考えていると疲れてしまう。
気を抜いていいんだということをみなさんにお伝えできれば。そう思っています。
では順にご説明しますね。
1、食品をグループ分けして考える
食事のバランス・量を考えるにあたって、食品をグループ分けして考えます。このグループ分けの仕方は、「3色食品群」「6つの食品グループ」などがあります。
①3色食品群
栄養素の働きによって、3つのグループに分けたもの。
赤:体を作るもとになる(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など)
黄:エネルギーのもとになる(ご飯・パン・麺類・いも類・油脂・砂糖など)
緑:体の調子を整える(野菜・果物・キノコ類)
②6つの食品グループ
多く含む成分と体の中での働きをもとに、6つのグループ+調味料に分けたもの。主に糖尿病の食事療法で使われていますが、カロリーがわかりやすいのでご紹介します。
https://www.kamimutsukawa.com/materials/diet-01.pdf
<主に炭水化物を含む食品:表1・表2>
表1:穀類・いも・炭水化物の多い野菜と種実・豆(ご飯・パン・麺類・いも類・かぼちゃ・とうもろこし等)
表2:果物
<主にタンパク質を含む食品:表3・表4>
表3:魚介・肉・卵・チーズ・大豆とその製品
表4:牛乳と乳製品
<主に脂質を含む食品:表5>
表5:油脂・多脂性食品(マヨネーズ・ベーコン・ごま・ピーナッツ・ドレッシング等含む)
<主にビタミン・ミネラルを含む食品:表6>
表6:野菜・海藻・キノコ・こんにゃく
<それ以外の調味料>
6つの食品グループの表のイラストは1つ80kcalを示しており、それぞれの表からいくつずつ食べれば良いかを考えられるようになっています。
2、それぞれのグループからいくつ食べれば良いか
今回は6つの食品グループの表を使ってご説明していきたいと思います。
80kcal=1単位として計算します。
例えば1日1600kcalが適正量の人の場合、1600kcal÷80kcal=20単位 となります。
①表1・2:主に炭水化物を含む食品
前回の記事で、炭水化物の適正な割合は50〜60%と書きました。
これを踏まえて考えると、20単位のうちの50〜60%・10〜12単位を表1・2から取ることとなります。
10単位を朝昼夕の3食に分ける場合、表1:3・3・3単位、表2:1単位とすればバランスが良くなりますね。
炭水化物といえばご飯・パン・麺類というイメージが強いと思いますが、実は魚や肉、野菜類にも含まれています。しかし、これらには含まれている割合が少ないため、ここでは「炭水化物を多く含む食品=主食になるご飯・パン・麺類」としています。
1単位のご飯は50g。3単位ということは150gとなります。
普段食べているご飯が何gか測ったことはありますか?
いつも使っているお茶碗で一度測ってみると良いですよ。
目標エネルギー量( )kcal ÷ 80kcal =( ☆ )単位
( ☆ )× 50〜60% = 表1・2から摂る量
②表3・4:主にタンパク質を含む食品
炭水化物と同じように考えるとタンパク質は13〜20%。20%として考えてみると、1600kcalが目標エネルギー量の場合のタンパク質の摂取量は4単位となります。
朝昼夕で1・1・2単位や1・1.5・1.5単位などとするとバランスが良いですね。
ここで注目したいのが1単位の実際の量ですが、脂質の多い肉や魚になるほどグラムが減ります。
例えば同じ1単位でも白身魚→80gですが、鯖などの青魚→40gとなります。
手のひらいっぱいに乗る切り身のサイズで80g前後、指の部分に乗る切り身のサイズで40g前後と目安が付けられるので、グラムを測れない場合でも大体の目安をつけられるようにしておくと便利ですよ。
③表5:主に脂質を含む食品
炭水化物・タンパク質と同じように考え、脂質割合を20〜30%のうちの30%とすると、1600kcalが目標エネルギー量の場合の脂質の摂取量は6単位となります。
1・2.5・2.5単位などと調整しましょう。
脂質は単に調理油だけでなく、ドレッシングや、脂質が多く含まれるごま・ピーナッツなども含まれます。これらも踏まえた上で使用量を調整しなければなりません。
④表6:主にビタミン・ミネラルを含む食品
野菜類は1日350gが目標です。食物繊維を多く含み、食後の血糖値を上がりにくくしたり、コレステロールの吸収を抑えたりする働きがあるため、1食でドカンと食べるよりは3食に分けてきちんと摂りたい食品です。
ただし、野菜をたくさん食べようとしてドレッシングなどの量が増えると油や塩分の過剰摂取となってしまいます。野菜量としてはたくさん撮りたいですが、味付けが濃くならないように注意が必要です。
3、食事バランスガイド
実は前回の記事でご紹介した食事バランスガイドは、この6つの食品グループに分ける食事療法と、考え方が似ています。
食事バランスガイドは「実際にどのくらい食べれば良いのか」をイラストで示しているため、食べる量がとてもわかりやすいのが魅力。
サービングという単位で表されています。
よく食べる食品(例えば、ご飯や食パン、麺類、魚1切、肉類、卵など)のおおよその量とカロリーを覚えることです。
実はとても便利な本があり、私は栄養士になりたての頃からこれを愛用しています。
『食品80キロカロリーガイドブック 女子栄養大学出版部』
4、この記事のまとめ
主食・主菜になるものは食事の中でカロリーを大幅に占めるので、この分量が大体合っていれば大丈夫。食べ過ぎた時は次の食事や翌日の食事で量を調整するなど、1日・2−3日の中で調整していけばOK。外食なども存分に楽しめます!
まずは毎日食べているご飯の量や、主菜である肉や魚・卵などの量が多過ぎたり少な過ぎていないか、グラムを測って確認してみてくださいね。
あらゆる食品はその働きや含まれる成分によって、グループ分けをして考えることができるので、同じグループばかりに偏らないように心がけて食事を組み立てていきましょう^^
・働きで分ける場合→①体を作るもとになるもの(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品等)②エネルギーのもとになる(ご飯、パン、麺類、油等)③体の調子を整えるもの(野菜・果物等)
・含まれる成分で分ける場合→①主に炭水化物を含む(ご飯・パン・麺類・芋類・果物等)②主にタンパク質を含む食品(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品等)③主に脂質を含む食品(油脂・ドレッシング・ごま・ナッツ等)④ビタミン・ミネラルを多く含む食品(野菜類)⑤調味料
次からの記事では、体の仕組み・臓器の働き、体の中に入った食品がどうやって代謝されて吸収されるか、などについて書いていけたらと考えています。
どうぞお楽しみにください。